サンプリング音源を切り刻んでランダムに『再構築』・グラニュラープラグインCATARACT 2をレビュー
最終更新日:2024/10/30
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現代エレクトロシーンで頻繁に使われるグラニュラー効果(サンプリング音源をランダムに切り刻んで組み合わせ直す)。今回は手作業だと根気が必要なこのカットアップを、一発でできるプラグインGlitchmachines CATARACT 2をレビュー。最大4つのサンプルをノリやグルーヴを出しつつ切り刻める、モーフィング可能。早速みていきましょう!
目次
サンプリング音源を切り刻む・グラニュラー/カットアップ
現代の幅広いジャンルで使われるグラニュラー
グラニュラー(カットアップ)と呼ばれる、サンプリング音源をランダムに切り刻んで組み合わせ直す技法。エレクトロや実験音楽、アンビエント音楽、ヒップホップなど幅広いジャンルで使われています。
仕組みは簡単だけど、根気が必要な作業?
手作業でカットアップしていくことも可能ですが、なかなか根気のいる作業。さらにただ単に切り刻んで並べ替えるだけでは、グルーヴが欠けて単調になりがちです。
というわけで今回は、グラニュラー的にサンプルを再構築しつつも、「しっかりノリやグルーヴが出せる」プラグイン・Glitchmachines CATARACT 2をレビューしていきます。
グラニュラーサンプラー・Glitchmachines CATARACT 2
超簡単にグラニュラー効果が使える!CATARACT 2
イギリスで人気のプラグインメーカーGlitchmachinesのCATARACT 2は、最大4つのサンプリング音源を切り刻んだりモーフィング(サンプル間を行ったり来たり)することでグラニュラー効果を得られるプラグインです。
CATARACT 2の詳細はこちらキーボードサンプリング音源をカットアップしてみた
百聞は一見にしかずということで、キーボードのサンプリング音源をCATARACT 2に使ってみました。まずはこちらをご覧ください↓
まずはシンプルなエレピのループを16分割にして、ランダムな配置に再構築。2つめのサンプルも同様に切り刻んだ後に、2つの音源間をモーフィングしています。
初見で直感的に触ってみた動画ですが、2分半あたりで一旦完成し、3分ごろからは元々がキーボードのサンプリング音源だったとは思えないビートを作ることができました。
ボーカル音源をグラニュラーしてみた
エレクトロ系で使われることの多いボーカルのカットアップですが、これも単に切り刻んだだけだと単調になってしまいがちです。
CATARACT 2は、音源を切り刻むのと同様のステップシーケンサーがFXやCutoffなどに対しても使用できるため、同じサンプル音源でもタイミング次第で全く異なるサウンドに仕上げることが可能です。
後半部分ではプリセットを少しお見せしていますが、デフォルトでついているサンプリング音源がかなり強力なので、インダストリアルや実験的なビートにおすすめです。
Glitchmachines CATARACT 2の特徴・使い方
最大4つの音源をモーフィングできる
CATARACT 2では、左右のABに2つずつ、合計4つのサンプリング音源を読み込むことができます。これはもちろん1つだけでもOK。
AとBの間のバランスは中央のつまみで操作し、周期的にABを切り替えることも可能です。
サンプル音源の加工もCATARACT 2内で
サンプリング音源のピッチやEQなどはCATARACT 2の2段めのセクションで編集できます。特にキーの異なる音源を使用する際には、実際にグラニュラーしながらピッチを調整できるので非常に便利です。
A内の2つ同士、B内の2つ同士のモーフィングもこちらのセクションで設定できます。
直感的に再構築できる
サンプリング音源を何分割したどの部分を再生するかをこのシーケンサーで組み立てていきます。
例えば↓なら8分割したサンプル音源を2小節かけて再構築していきます。
サンプリング音源は最大64分割まで細かくすることができ、分割した音源の長さはGATEで調整可能。
超強力なFX
CUTOFF、レゾナンス、モーフィング、ディレイ、クラッシャー、リングモジュレーション、コーラス、フェイザーにフォルマントシフトまで全てFXセクションのシーケンサーで操作可能。
ちなみに各パラメータのランダマイズ機能も搭載。
Glitchmachines CATARACT 2のダウンロードはこちら
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