【レビュー・動画あり】カセットMTRのプラグイン・TASCAM PORTA ONEを使ってみた
最終更新日:2024/11/10
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目次
TASCAM PORTA ONEの概要
カセットMTRのプラグインを探してるなら、かなりおすすめ
TASCAM PORTA ONEは、 TASCAMが80年代に発売し、世界中で人気を博したカセットMTRを再現したプラグインです。IKとタスカムが共同で開発した本プラグインは、まさにあのサウンドをDAWで使える優れもの。
実機のカセットMTRは4トラックでしたが、プラグインバージョンでは、そのうちの1トラックを切り抜いた形で、DAW上の 角トラックに挿入することでカセットMTRを使うことができます。
ちなみに筆者はTASCAM Porta02を使っていましたが、現在は今回紹介するTASCAM PORTA ONEともう一つのカセットMTRプラグインであるPortatronに完全移行しました。
今回は、カセットMTRユーザーとしての観点も入れつつ、レビューしていきたいと思っております。早速見ていきましょう!
TASCAM PORTA ONEのダウンロードはこちら
実際に使ってみたので、早速レビュー!
サウンドはいい感じにカセットMTR
今回はドラム、シンセベース、ギター、キーボードの4種類のトラックにそれぞれプラグインを適用、最終的にはマスターバスにも挿入して音を比較しました。1分ほどの動画になります。
ドラムマシーン: Softube Heartbeat
まずドラムはSoftube Heartbeatを使用しましたが、PortaOneを使うことで全体的にサチュレーションが加わりいい感じに汚すことができました。さらに808的なKickを強めに歪ませても良さそうだし、スネアの高音域が削れている感じもとてもローファイ感があり良いですね。ハットは金属感がより強調されているのがわかるかと思います。
今回はドラムバスに対してPortaOneを使いましたが、キック、スネア、ハイハットごとに使って、それぞれのパートの音作りをしていくのも◎
エレピ: Rhodes V8 Pro Virtual Instrument
Rhodes V8 Pro Virtual InstrumentにPortaOneを使うことで、汚れたエレピサウンドを作りました。今回はやや設定を強くしたため、アナログぽい歪みが入っていますが、左側のインプットフェーダーを下げて温かみだけを付加するのにも◎
逆にテープ的な揺らぎなどが欲しい場合には、このプラグインよりArturiaのMello-fiの方が個人的におすすめ。
Rhodes V8 Pro Virtual Instrumentの詳細はこちら
ベース: MiniMoog
ベースには図太いサウンドが特徴的なUADのMiniMoogを使いました。
ただカセットMTRに通して微弱なアナログの歪みを加える目的なので、ハイパスフィルター以外はほとんど触っていません。プラグインの使用前後を比較してみると、使用後では高音域の2k〜3kの間の倍音が増えています。これがMIX内でベースのサウンドを聞きやすくより強調させる役割を果たしています。
Moog Minimoogの詳細はこちら
ミックスバス
最後にすべてのトラックにプラグインを使った後、ミックスバスにもPortaOneを入れました。
よくトラック同士をまとめる目的でバスコンプを使ったりしますが、Porta Oneを使うことで同じようにグルー効果が得られます。ただし、微量ながらサチュレーションが加わること、さらに低音が削れるなどサウンドがLofiになることは念頭に置いておきましょう。
結局プラグインで完結できるのが便利
以前カセットMTRを使っていた筆者としては、やはりDAW内で全てが完結できると言うのは非常に楽です。確かに実機を使う面白さはあるのですが、それ以上にDAWで打ち込んだものをアウトプットして録音したものをさらにMTRから入力するというのは、正直非常にめんどくさいです。なので、もしMTRが欲しくて悩んでいる人がいれば、(もちろん試してみると良いですが)どちらも試した筆者としてはプラグインを使う方法をおすすめします。
実際にカセットMTRを使って後悔したことをまとめているので、こちらも参考にしてみてください。ではまた次回!