【Vocal Riderを超えた】ボーカル&ベースの音量調整にオートメーションは不要 | MAutoVolumeレビュー

【Vocal Riderを超えた】ボーカル&ベースの音量調整にオートメーションは不要 | MAutoVolumeレビュー

最終更新日:2024/10/30

ボーカルやベースでは、ミックスの最初に音量調整が必要です。今回はVocal Riderより安い上に、ボーカルもベースもたった1つのプラグインで完結するMeldaProduction MAutoVolumeをご紹介。機能性もVocal Riderと比較しながらレビュー。簡単操作でダッキングやディエッサーとしても使用可能。早速みていきましょう!

ボーカルやベースでは、ミックスの最初に音量調整が必要

曲の主役であるボーカル、曲の基盤を作るベースは音量に差がありすぎると安心して聴くことができません。そこで不自然でない範囲で、ダイナミクス(音の大きさ)を均一化することで、より聴きやすいミックスに仕上げることが一般的です。

人気のボーカルオートメーションプラグインVocal Rider

こういったボーカルの音量調節で最初に名前が出てくるのは、WavesのVocal RiderやBass Riderです。直感的な操作でボーカルやベースの音量を抑えたり増やしたりしたオートメーションを書き出してくれる優れものです。

ただそれぞれ定価が、Vocal Rider$249、Bass Rider$99と非常に高額。(セール中でもVocal Rider$49.99、Bass Rider$29.99ほどなので、安くなった状態でも合計1万2千円)。

そこで今回はVocal Riderより安いのに、ボーカルもベースも音量調節できるおすすめプラグイン・MAutoVolumeをご紹介していこうと思います。

MAutoVolumeの詳細はこちら

ボーカルもベースも万能!音量調節ならMAutoVolume

アナライザーの緑がInput、赤がアウトプットです。声が大きい時は赤が下がり、小さい時は赤が上がって音量を均一化しているのがわかります。

1つのプラグインで様々なトラックに対応可能

Vocal Riderの気になるところは、やはりボーカルに特化しているためベースにはBass Riderが必要になるところ。MeldaProductionのMAutoVolumeなら、ボーカルもベースも、サックスやトランペットなど様々なMonophonicトラックの音量調整が可能です。

簡単操作なのに、非常に細かいカスタマイズも可能

基本的には出力する音量をOutputで設定し、Vocal Rider同様にRangeで範囲を指定。Sensitivityでエフェクトの適応量を設定すればOKという非常に簡単な操作。

Vocal Riderでは2種類の音を検知する速度がMAutoVolumeでは5段階。その上でサイドチェーン機能でキックの音がなってる時だけベースを下げてといった処理も可能です。

紫のキックが入力された時だけ、赤のベース音が下がるサイドチェーンダッキングモード。

MAutoVolumeは、Desserとしても使える

ボーカルのS音を除去するディエッサーとしても使えるMAutoVolume。ボーカルを使うトラックをミックスするなら是非とも持っておきたいプラグインです。

これだけの機能で、定価もVocal Riderのセール時の値段!

ここまで多機能なMAutoVolumeですが、定価はVocal Riderセール中の値段とほぼ同じ、$51。1プラグインでベースもボーカルも調整できるので、コスパも機能性もかなり良いですね。

MAutoVolumeのダウンロードはこちら

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追記:オートメーション書き出しができない件を、MeldaProductionの担当者に聞いてみた

MAutoVolumeの以前のバージョンでは、オートメーション書き出しができたのに最新版では書き出しができません。この部分はVocal Riderに劣るのでは?と思い、開発元のMeldaProductionの担当者に聞いてみました。

担当者の回答:

「オートメーションによる音量調整はオーディオの品質を損なう可能性がある上に、一般的にですがオートメーションを書き出すことには意味がありません(英文より翻訳)」

とのことでした。

オーディオの品質を損なうのかどうかは個人的に理解できていない部分ですが、確かにボーカルやベースの初期段階の音量調整に使った場合、その後にコンプやEQなどのエフェクトプラグインを挿入します。オートメーションで書き出した音量の変化はこのエフェクトの後に反映されてしまうので、それを避けるには

①オートメーションがついたトラックを一度バウンスしてからエフェクト

②オートメーションを書き出さずにプラグインとして使う

の2択になります。すると確かに①で書き出されたオートメーションを手作業で再調整する場合を除いてオートメーションは意味がないことになります。

ちなみにメールには、「So the decision has been made to get rid of this thing, which has been all wrong from the beginning…(だから最初から間違っていたこの機能を削除することにしたんです・・・)」という赤裸々な告白も。

MeldaProductionに限らず、意外とカスタマーサポートは親切丁寧に対応してくれるので、使い方がわからない時などは聞いてみると良いかもしれませんね。

ではまた次回!

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